とんがり屋根は薬師湯の旧館(震湯)で、大正8年の木造洋館です。
この重厚な屋根ごしに見える景色は石見銀山の新百景に選ばれています。
山の方に添ってうねる様に、また細くて狭い所に、軒下や屋根を重なり合わせて作られた町並みは、全国でも類を見ない珍しい景色です。
この町割りが江戸時代からほぼ変わる事無く今日も至っています。赤瓦(石州瓦)は、この地域の特産品で、ムラのある瓦は、登り窯で焼いた年代物で、焼きムラの無い現代物と混在した様子は、まさに島根のフィレンツェと呼ぶに相応しい眺めです。また全国的に電線の地中化が叫ばれている今日ですが、この辺りの引込み様式をじっくりとご覧頂くと、人々の工夫や人間ドラマと共に歴史を感じていただけると思います。
石見銀山 世界遺産の温泉地・温泉津は、温泉地としては全国初、国の重要伝統的建築物群(町並み保存)に指定されました。
その中心的な位置にあって、ひときわ目を引く、レトロ調の薬師湯は、大正初期に建てられた木造洋館の旧館と共に、温泉街でも最も重厚な趣のある建築物なのです。
特に薬師湯屋上からレトロ調の旧館屋根や石州瓦の屋根の眺めは素晴らしく、石見銀山の新百景に選ばれています。湯気だし口やとんがり棒のある屋根の迫りくる眺めと開放感はお客様に大好評です。
屋上には椅子やテーブルとともに、ヨーロッパからのこだわりのをおいしいコーヒーを準備しております。また明るくてお洒落でモダンな2階のラウンジからの温泉街の眺めを含め、湯上り後のひとときを、どうぞ町並みの眺望でおくつろぎ下さい。
薬師湯の源泉は施設の真後ろにあり、地下2~3mからの自然湧出です。
湧き出している源泉の温度は約46度。何も手を加えずに湯船に注ぐことが出来る源泉。
それはまさに神様からの授かりもの、大地からの恵みです。
今風に言えばマイナスイオンがたっぷりの温泉ということでしょうか。
「温泉に浸らせていただく」「いただいた」という表現がぴったりの温泉です。
薬師湯は2005年9月付けで、日本温泉協会の新基準による審査の結果、全項目最高評価の「オール5」を取得して、天然温泉として認定されました。その当時は全国でも僅か11か所しかなく、中国・四国では薬師湯だけの名誉あるものでした。
流れ出た溶岩のように湯の花が付着した浴室が、湯質の素晴らしさを物語っていて、入浴客を魅了しています。一日中、湯船から溢れ出すこの温泉に浸るだけで、心身ともに癒されます。湯は豊富なアロマが感じられます。その匂いがほのかに香る浴室で、この薬効豊かな源泉湯100%のかけ流し湯温泉をご満喫ください。
溶岩のように湯の華が付着した湯船に身を沈めれば、その気持ち良さから、「至福の湯」を実感いただけ、また日常の喧騒を忘れていただけることでしょう。ストレス社会でお過ごしのみなさまに、少しだけでも癒しのひとときを味わっていただけたら・・・
そんな想いを込めて、みなさまをお迎えさせていただきます。地元の人達や旅人との温泉談議やふれあいで、「湯ったり」とした時間をお過ごしください。
お部屋は、10畳と5畳、グループのお客様には15畳のお部屋もご用意しております。
従来の「湯治」のように温泉に浸かるだけで体の改善を目指すのではなく、そこに少しでも運動・身体を動かす事やヘルシーな食事、また気分転換を兼ねた文化・芸術的な事を付け加えた、薬師湯と温泉津の自然環境(海と山)を活用するクアオルト(現代型湯治) in 温泉津をご体験できます。癒されながら更に健康に、クアオルトをお伝えしています。
大正ロマン溢れる木造洋館の薬師湯の旧館で、休館していた建物を手作業で改築し復活させたとマスコミにも話題になったギャラリー。町営バスの運転手(森さん)の町並みを描いたユニークなタッチの作品を、温泉津の海岸で集めた流木で作った額入りで展示しています。また人々のふれあいの場でもあります。
内藤家初代の名前を取って命名したカフェ。本格イタリアンコーヒーとヘルシーなメニューが評判です。ギャラリー同様、見事な天井は一見の価値ありです。このカフェの前の路地から木造洋館を撮影するのが、温泉街の中のベストスポットとなっています。