遷宮と世界遺産
投稿日:2013年08月31日 / 記事カテゴリー:薬師湯について
遷宮と世界遺産と言えば、島根県の出雲大社と石見銀山です。
この夏休みに、検索されたキーワードは、「遷宮と石見銀山」が「富士山」を押さえて
トップだったそうです。
世界遺産に登録されたばかりの「富士山」が人気のトップだと思い込んでいました。
ですからこの思いがけない結果に、瞬間「何かの間違いでは」と思いましたが、
改めて、60年に一度の遷宮の出雲大社のご縁の力と魅力を、
世界遺産と結びつけた島根県の試みが、全国の皆様に通じたのでは…と思いました。
縁結びの神様として知られる大国主命を祀る出雲大社。
国宝である現在の本殿は、1744年に造営され、これまで3度の遷宮が行われてきました。
「遷宮」の意味には諸説があると言われており、
*建造物を維持するため
*建築技術を継承していくため
*神社は清浄である必要性から、遷宮を行う 等です。
今回の修造には、震災被害にあった東北地方の木材なども使用されていますし、事前調査で分かった昔の技法・「ちゃん塗り」が再現されています。
「ちゃん塗り」とは、千木・勝男木等を覆う銅版には、松脂、エゴマ油、鉛、石灰を混ぜて塗装をすることで、今回の修造では、この技法による130年前の大屋根が再現されています。
このように匠の技でよみがえった本殿の大屋根は見応えがあり、70万枚の桧皮が敷き詰められた姿は、むしろ圧倒される程です。 (摂社・末社の改修は、平成28年まで続けられます。)
平成の遷宮の出雲大社と一緒に、世界遺産の石見銀山を訪れるお客様が多く、その一角を担っている薬師湯にも、大勢のお客様が立ち寄って下さっています。
最近の傾向として、観光バスで来られるよりは、カップルまたは気の合った少人数で旅行をされる方が多いようです。
猛暑と豪雨で大変な夏でしたが、それでも薬師湯には全国からのお客様が来られました。
暑い時の温泉はさっぱりすると言われる方も多いですが、お立ち寄りいただいた方々に、
この場を借りて心から感謝とお礼を申し上げたいと存じます。
ありがとうございました!