温泉津(ゆのつ)の魅力
投稿日:2012年07月24日 / 記事カテゴリー:薬師湯について
旧・国鉄(現在のJR)時代に、難読駅の一つだった温泉津は、読んで字の如く、温泉と津(海)の町です。
何しろ読みにくい、正しく読んでもらえない地名の代表格だったと聞いています。
それで第1回目の難読駅サミットの開催地になったとも聞いています。
余程の方でない限り、「温泉津」を「ゆのつ」と読める方は、少ないようです。
「それにしても『温泉津温泉』とはよい名前だね」と薬師湯に来られるお客様に、よく言われますが、本当に良い名前をつけてくれた先人がいたものだと思います。
温泉津は、温泉と海と山に囲まれており、更には世界遺産という豊かな歴史と背景を持った地域で、このように条件の揃った地域は全国的にも類を見ないと思っています。
それに付け加えて、町のコンパクトさが売り・魅力でもあります。
一般的に小さな町とは言っても車でないと町全体を見物することが難しい観光地は多いと思いますが、温泉津の場合は、歩いても回れるくらいの、まさに町全体が応接間的な感じで、狭いくらいの規模なのです。
温泉地として全国で唯一、重要伝統的建造物群に指定されている温泉津は、江戸時代を始め、明治、大正、昭和の時代に建てられた建造物に、今も人々が住んでいる文化的景観が評価され、文化庁の重要伝統的建造物群の3段階のランクの最高位で、認定されていると聞いています。
薬師湯のガーデンテラス(3階)からは、文化庁の認定理由である、江戸時代からの町割りが、ほぼ変わることなく続いてきている独特な景観をお楽しみいただけます。
そのような中で、水に強いと言われる地元産(ゆのつ焼き)の焼きむらのある赤瓦の屋根が続いている様子を、私は「島根のフィレンッツェ」と呼んでいます。
是非、ご自身の眼でご確認を兼ねて、薬師湯の屋上ガーデンテラスから、その景観をお楽しみくださいませ。
また岩と岩の間の空いている所に家を建てていった、自然のままに、町づくりを進めた様子を見ることもできます。
私はこれを町づくりの原型が見れると説明をさせていただいています。
それで温泉津の町は1本道ですが、山の形と同じようにウネウネとしています。本当に自然なのです。
ですからお客様の多くが「ホッとする町」だと言われるのも、『自然のまま』であることが、人間の本能にとっても自然体・意識することがない→つまり『心地良い』→『魅力』という特徴・チャームポイントにつながっているのではないかと思っています。
どうぞ皆様も、このような温泉津・薬師湯にお越しくださいませ。
きっと日頃の忙しさを忘れ、ゆったりとお過ごしいただけるのではないかと存じます。